こんにちは!ワイポケのKYONです。こちらでは、私が経営する、少人数制スタジオ事業についての事、仕事や自分の人生の生き方についてをお伝えしていきます。
今日は映画のお話から。
レッスンをしていると、ふと感じることがあります。
「私たちは、なんて違っていて、なんて似ているのだろう」と。
性別も、年齢も、体格も、運動の経験も、性格も。バラバラな人たちが、同じ音楽に合わせて、同じ空間で動く。
わたしが、よく見返す映画の一つに『クラッシュ』という作品があります。
「この世で、人は本当にわかりあえるのか?」
そんな問いが、映画を観終わった後、心の中に残ります。
■ 映画『クラッシュ』が描くのは「人間のぶつかり合い」
2004年に公開された『クラッシュ』は、ロサンゼルスを舞台に、さまざまな人種・立場・背景を持つ人たちが、ほんの一瞬の偶然で出会い、衝突し、すれ違い、時に理解しあおうとする群像劇です。
そこに出てくる人々は、誰もが「正しさ」と「弱さ」の両方を持っています。
差別をしてしまう人も、実は自分の家族を守るために必死だったりする。
怒りをぶつけた人も、実は過去に深く傷ついていたりする。
そういう描写に、自分のレッスンに来てくれるメンバーの皆さんの姿が重なりました。
■ 違いは「不安」ではなく「可能性」
私のクラスにも、いろんな方がいます。
・体力に自信がある方もいれば、控えめに様子を見ながら参加される方もいる
・誰かと一緒に動くのが好きな方もいれば、自分の世界で集中したい方もいる
その一人ひとりが、最初は少しだけ「距離」を感じていたかもしれない。
でも、少しずつ笑顔を交わし、動きを合わせ、声をかけ合うようになっていく。
多様性はときに衝突を生みます。でも、それは「ぶつかり合い」ではなく「すり合わせるきっかけ」になる。
■ コミュニティとは「完成された調和」ではなく「未完成な対話」
グループエクササイズも、ひとつのコミュニティです。
でも、それは決して「同じ」人が集まるから成り立つのではありません。
むしろ「違う」人たちが、お互いに認め合おうとする気持ちによって育まれるのです。
映画の中でも、人と人がぶつかった後に生まれる「変化」に私は強く胸を打たれました。
そして、スタジオでも、きっと毎回のレッスンのなかで、小さな変化が積み重なっているのだと感じました。
■ 私たちもまた「クラッシュ」している
映画のタイトル『クラッシュ』は、単なる交通事故を指す言葉ではない。
それは、人と人とのぶつかり合い――もっと言えば「心の衝突」のメタファー。
SNSでの誤解、職場での対立、家庭内のすれ違い。
私たちも毎日のように「クラッシュ」している。
でも、それでもなお、他者と関わりつづけることで、何かが変わる。
少しだけ相手の背景を想像できたとき、憎しみの中にある人間らしさを見つけたとき、私たちはようやく「わかりあう」可能性のスタートラインに立てるのかもしれない。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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【おまけ:映画を観てみたい方へ】
📽️『クラッシュ』(Crash)
監督:ポール・ハギス/2004年/アカデミー賞作品賞受賞
※差別、偏見、共感、赦し――あらゆる「人間のリアル」が詰まった一本です。